iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に忘れっぽい私の読書録。最近はもっぱらAudibleで聞く読書

「本売る日々」本を愛する人達の物語

青山 文平 の「本売る日々」を読んだ。

 

今よりずっとずっと本が貴重だった時代の本屋さんの話。

初読みの作者さんだが、教養あふれるというか「紳士だな~」という文体。

ナレーションのせいかしら?

 

本と、本を愛する人たちが織りなす静かな物語は、私たち読者にも改めて本と自分について考えさせてくれる。

私を形作る一部としての本の役割。

静かな情熱を感じさせる一冊。

 

 

本売る日々 (文春文庫)

 

文政5(1822)年。月に1回、城下の店から在へ行商に出て、
20余りの村の寺や手習所、名主の家を回る本屋の「私」。
上得意先のひとり、小曾根村の名主・惣兵衛は
近頃、孫ほどの年の少女を後添えにもらったというが、
彼女に何か良い本を見繕って欲しいと言われ――
用意した貴重な画譜(絵本)が、目を離した隙に2冊なくなっていた。(本売る日々)

村の名主たちは、本居宣長の『古事記伝』、塙保己一が編纂した『群書類従』など
高価な本を購い、書店主と語り合う。
村人が決して実用的でない知識を求めるのはなぜなのか。
徐々に彼らが知識を、特に古代や朝廷を研究する「国学」を求める
理由が分かってくる。

江戸時代の豊かさは村にこそ在り、と
考える著者が、本を行商する本屋を語り部にして
本を愛し知識を欲し人生を謳歌する
人びとの生き生きとした暮らしぶりを描いた中編集。

本売る日々/鬼に喰われた女/初めての開板

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