夏川草介の「エピクロスの処方箋 」を読んだ。
哲学者の名を関した「雄町哲郎シリーズ」の2冊目。
今年の本屋大賞にノミネートされてもいる。
前作の「スピノザの診察室」を読んだ時に「映画化されるところまで想像できる」と書いていたが、やっぱり映画化されるという。
私の妄想のキャスティング会議も無駄ではなかった(たぶん)。
まだ決まっていない模様。
美しい京都の町で、天才的な手技をもちながら小さな病院で働いている雄町哲郎「まち先生」
「医師とはどうあるべきか」「人の死にどのように向き合うか」答えのない問題を考えながら、悩みながら生きているまち先生は、決して完璧な人間ではないが、みんなから慕われている。
甘党のまち先生のおかげで、京都の老舗和菓子のラインナップも押さえられる。
出てくる人々みんなキャラ立ちしているし、どんどん続編が書けそう。
途中、チラチラと現代医療の問題が提示されるのがなかなか将来暗いなと思ってしまう内容。医師のなりてがいないのだそうである。
ホントは、医師の数が減っているのではなくて責任の重くきつい診療科「内科」「外科」の医師が減っているらしい。
夜間や日曜日に呼び出されることのない、美容外科なんかが人気みたい。
私たちが老人になるころ、ちゃんと入院できるのか心配である。
それでも『エピクロスの処方箋 』は暗い予言書ではない。むしろ、暗くなりそうな現実を前にしても、人はどう生き、どう寄り添えるのかを、京都の空気と和菓子の甘さで包みながら見せてくれる。正解ではなく、考え続けるの大切さ。
まち先生が悩みながら歩く姿そのものが、こちらへの処方箋になっている気がした。
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「医療では、人は救えないんだよ」
現役医師が描く、人の命と幸福について。
2024年本屋大賞第四位&京都本大賞受賞、映画化決定の感動作『スピノザの診察室』続編、ついに刊行!
※シリーズではありますが、本作単体としてお楽しみいただけます。
「君はここまで来るために、何人の患者を死なせてきた?」
思想する医師・雄町哲郎は今日も京都の街をゆく。
大人気、哲学エンタメシリーズ待望の第二弾!
【あらすじ】
大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望されながらも、母を亡くし一人になった甥のために地域病院で働く内科医の雄町哲郎。
ある日、哲郎の力量に惚れ込む大学准教授の花垣から、難しい症例が持ち込まれた。
患者は82歳の老人。
それは、かつて哲郎が激怒させた大学病院の絶対権力者・飛良泉寅彦教授の父親だったーー。
「エピクロスが主張している快楽の本質は、何よりも『精神の安定』のことなんだ。だから自分は快楽主義者だと言う奴に出会ったら十分に注意することだ。心の平静を求めているのか、ひたすら快楽を求めているのか、こいつは全く別物だよ」(本文より)
エピクロス……古代ギリシャの哲学者。快楽主義を提唱した。
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