恩田陸の「酒亭DARKNESS」を読んだ。
多聞シリーズの「珈琲怪談」のような感じ(あれも珈琲と書いておきながら、よくアルコールを飲んでいたナ)だが、多聞さんは出てこない。
日本全国の居酒屋で語られる怪談の数々。
あっさりしたテンションで語られるそれらは、不思議な話や、沖縄ユタのすごさを思い知る話、「そんなこともあるかもな」と思わせる話など、どれも極上。
怪談の「極上」って、こういうもんだと思うんよねー。
なんだかわからないけど、こういう現象がありました、で終わる言い捨て型ではない。
かといって、因果関係が完全にクリアになった説法のような話でもない。
実話系怪談に寄せた、創作系怪談。
「本当にあった話だよ」と言われなければ(言われないほど)、実話のような気がしてならぬ。
短くて読みやすいし、なによりやりすぎていないところが良い。
沖縄のおばあから送られてきた「鳴らない鈴」が一度だけ鳴った話とか、
別れたパートナーが、自分のいない間にベランダの植物に水やりをしていたらしい話とか。
本怖とヒトコワが合わさったものが多く、ホラー好きにも安心して勧められる。
(でも、ガチのホラー好きには物足りないかな? どうだろう)
読み終わると、「私も行きつけの居酒屋が欲しい」と思うこと請け合いである。
あー、面白かった。
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全国各地の酒場の片隅でふと語られる、ちょっと不思議で不穏な話。
酒を片手にした謎解きの果てに見えてくるものとは──
・老舗の居酒屋を譲られた三代目が、
二代目から提示された奇妙な条件とは?(「跡継ぎの条件」)
・オカルト方面の才能がまったくないい男が、
ある飲み屋街で受けた「お告げ」。(「夜のお告げ」)
・「鈴が鳴ったら、風を除けろ」。
ユタ家系の親戚に渡された鈴が、ある朝、鳴った。(「風を除ける」)
・フェーン現象が起きる時には、
戸を開けちゃいけないと祖母が言う。「入ってくるから」(「曇天の店」)
著者が全国の居酒屋からインスパイアされた「居酒屋ホラー」13編+α!
あらゆるタイプの「怖さ」をお楽しみください。
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