iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に忘れっぽい私の読書録。最近はもっぱらAudibleで聞く読書

『となりの陰謀論』陰謀論はあなたのすぐとなりに。

烏谷 昌幸の「となりの陰謀論」を読んだ。

 

陰謀論という言葉に、どこか「頭の悪い人が信じるもの」という偏見を持っていた。

正直に言うと、少し見下していたところがある。でも、「となりの陰謀論」を読んで、その考え方がいかに浅かったかを思い知らされた。

 

この本には、思わず「なるほど!」と膝を打ちたくなる言葉が詰まっている。

内容を私なりに要約すると、とたんに薄っぺらくなる気がするので、ぜひ本書そのものを読んでほしい。

むしろ読んでいる最中は、なんか知らんがエキサイティングだ。

 

陰謀論を馬鹿にして放置すれば、勝手に消えていくものと思っていた。でも、現実はその逆。マスコミや学問の領域できちんと一つひとつファクトチェックしていかないと、陰謀論は静かに、しかし確実に広がっていく。

 

そして厄介なのは、陰謀論者たちの思考回路だ。否定すれば「悪の手先」、無視すれば「敵が妨害している」と解釈する。どっちに転んでも悪循環だ。

 

SNSが情報収集の主戦場となった今、状況はさらに複雑になっている。SNSアルゴリズムは、一度関心を示した情報と似たものばかりを流してくる。その結果、「こんなに多くの人が言ってるんだから正しい」という錯覚を生む。「となりの陰謀論」では、それを“エコーチェンバー”と呼んでいる。まさに、自分の信じたい言葉が反響し続ける小部屋に閉じこもっているような状態だ。

 

私の直感では、特に高齢者とスマホの組み合わせが危険な気がする。

実家の母がYouTubeにハマっていて、毎日「これを食べてはいけない」「あれは毒だ」と食事のことでうるさい。正しいかどうか以前に、彼女のその頑なな態度がつらい。

直感でも何でもない、愚痴だ。

 

「となりの陰謀論」は、陰謀論を一刀両断にする本ではない。むしろ、私たち自身が無意識のうちに抱いている偏見や、知らず知らずのうちに取り込んでいる陰謀論的思考に気づくための本である。

 

最後に付け加えるとちょっと昔は陰謀論「ムー」に乗っているエンタメの一種と捉えられていたって書いてあって吹いた。

今は、オカルトブームでもあるのでそういう意味で陰謀論も「来てる」のかもね。

 

 

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となりの陰謀論 (講談社現代新書)

トランプは「闇の政府」と戦っている!?
オバマもバイデンもすでに処刑された!?

陰謀論はどこで生まれるのか。
そして、なぜ信じてしまうのか。

現代世界を蝕む病の正体を、気鋭のメディア研究者が明かす!


陰謀論を生み出し増殖させるのは、人間の中にある「この世界をシンプルに把握したい」という欲望と、何か大事なものが「奪われる」という感覚です。これらの欲望や感覚は一部特定の人間だけが持つというよりは、社会状況に応じて誰の中にも芽生えてくるものだからです。
本書を通じて、陰謀論が誰にでも関わりのある身近な問題であり、それゆえ現代社会の抱える根源的な諸課題と深いところでつながっていることへと思いを馳せてもらえるのであれば、筆者としては望外の喜びです。
陰謀論は非常識な「彼ら/彼女ら」の問題ではなく、現代を生きる「われわれ」自身の問題であることに気づくことが、「陰謀論が支配する社会」という最悪のシナリオを回避するための肝心な一歩だと思います。」 ――「はじめに」より


【本書の構成】

はじめに
第一章 陰謀論とは何か
第二章 陰謀論が生む「パラレルワールド
第三章 「陰謀論政治」はなぜ生まれるのか
第四章 陰謀論を過小評価してはならない
おわりに


【本書の内容】

・「パラレルワールド化」する世界
陰謀論は「誰もが持っている」
・トランプとヒトラーの手法の共通点
陰謀論を拡散する「意外な犯人」
・秘密結社「フリーメイソン」と陰謀論
アメリカの「不正選挙陰謀論」はなぜ拡散したか?
・自尊心を支える「陰謀論的思考」
・トランプが惨敗した「屈辱の夜」
アメリカの病を映し出す「あるベストセラー」
・日本に忍び寄る「陰謀論政治」のあやうさ
・「陰謀論による支配」を回避するために
・馬鹿げた陰謀論ほど恐ろしい効果を生む ……ほか

次に読みたい本

これは、とても身につまされる話だった。よかった。

陰謀論で失う、の意味は「母親を悪の手先に連れて行かれた」というわけではない。

陰謀論で凝り固まった母親を現実世界に戻すために奮闘しやがて諦める話なのである。「母親」と縁を切ったという話。

 

これ、コロナ禍のワクチン陰謀論のお話である。

当時は、「陰謀論」という形で否定をしていたけれど、時が経ってみればもう少し

違う方法でアプローチしても良かったかなと思う。

 

ワクチン否定を否定する方も結構凝り固まってヒステリックになっていた気がする。

 

陰謀論の中にその人の「恐れ」とか「願い」があるのかもしれない。

「良くわからない注射を打つのは嫌だ」って考えてみたら普通に恐怖だもんなー

ワクチンを打たない自由が認められない空気だったから、陰謀論として育っていったのかもしれない。と今なら思える(当時は馬鹿か!と思っていた)

 

母親を陰謀論で失った (コミックエッセイ)