iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に忘れっぽい私の読書録。最近はもっぱらAudibleで聞く読書

『本と鍵の季節』ホワイトとブラックの探偵たち

米澤 穂信 の「本と鍵の季節」を読んだ。

 

高校の図書室には、静けさと紙の匂いだけじゃなく、ときに“謎”も転がっている——そんな空気を見事にすくい上げたのが「本と鍵の季節」だ。

 

本作は、図書委員の高校生コンビが謎を解いていく連作短編集。軽妙な会話劇が魅力の一つで、堀川と松倉という二人のキャラクターが生き生きと描かれている。

 

彼らの絶妙な距離感と、互いをリスペクトしつつ補完し合う関係が心地よい。探偵とワトスンという構図ではなく、どちらも探偵役を担いながら、それぞれの視点で事件に向き合うのだ。

 

どちらも探偵なんだけど、堀川がホワイトで、松倉がブラックな感じ。プリキュアっぽいな。

発想の根本にある“性根”の違いがにじみ出ていて、松倉のブラックさには、どこか哀しみすら漂う。生まれ育った境遇が人を形作る。本人の選択ではない部分が人の思考に影を落とすという点もほろ苦さを感じる。

 

物語全体には、淡々とした日常に潜む違和感が積み重ねられ、じわじわと読者を引き込むような構成になっている。いわゆる“日常の謎”ミステリとしては、完成度が非常に高い。ただし、物語によっては救急車やパトカーが登場するなど、スケールが日常を少し逸脱する部分もある。

 

いずれにせよ、さすが米澤穂信、と言いたくなくる辛気臭さがずっとまとわりつく言っさう。

青春の終わりにある静かな諦念のようなものを感じさせる。

明るさと暗さ、純粋さと現実、希望と諦め。そのどれもを抱えながら、彼らは静かに成長していく。

 

 

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本と鍵の季節 〈図書委員〉シリーズ (集英社文庫)

堀川次郎は高校二年の図書委員。利用者のほとんどいない放課後の図書室で、同じく図書委員の松倉詩門(しもん)と当番を務めている。背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、快活でよく笑う一方、ほどよく皮肉屋ないいやつだ。そんなある日、図書委員を引退した先輩女子が訪ねてきた。亡くなった祖父が遺した開かずの金庫、その鍵の番号を探り当ててほしいというのだが……。放課後の図書室に持ち込まれる謎に、男子高校生ふたりが挑む全六編。爽やかでほんのりビターな米澤穂信の図書室ミステリ、開幕!

次に読みたい本

あまりにもテイストを揃えすぎて、もはや別の本と思っていなかったこちら。

色が違うけどさっ 終わり方がビミョーだったので、続巻があるとは思わなかった。

栞と嘘の季節 〈図書委員〉シリーズ (集英社文庫)

 

本日の余談

パソコンに貼るかっこいいステッカーが欲しくてずっと迷走していたが、

先日、九州国立博物館地蔵菩薩遊戯坐像のホログラムステッカーを買って

ホクホクしている私。

 

ちょっと遊戯王っぽい名前で粋だわ。

学芸員ののコメントは「ふっくらほっぺが可愛い」だったが、私の印象は「ちょっとワルの魅力が可愛い」だ。

半眼もほくそ笑むようにみえてくるし、手に持ってる玉もいかにもカジノでベットしている感じ。 おろした片足が蓮に乗っているところもキュート。

 

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で、このステッカーを貼るために今までのステッカーを剥がしたり、いろいろしたのでまた隙間を埋めるステッカーが必要となった。

 

そうか!自分でつくればいいのでは!?とひらめいちゃった私。

ネットでみるとこれで結構かっこいいものが作れるらしい。

※アマゾンで買ったら楽天のほうが安かったので悔しいので楽天のリンク貼っておきます。