勢いがある青春小説。
まるでコミックスを読んでいるようなテンポの良い会話や笑い。そして私からしたら懐かし過ぎてもはや酸っぱい匂いしかしない「青春時代」を思い出す、なんだが若返る本である。
もともとエッセイの朝井リョウがから入ったこともあり、「チア男子!!」は、あ”真面目な方の朝井リョウ”ねという感じがした。
エッセイではアクロバティックと言えるほどの自虐ネタが目立つが、本作では真っすぐな目線で青春を描き切っている。
とはいえ、決して湿っぽくならず、登場する青年たちのキャラが思い浮かぶので、彼らの掛け合いには、読んでいて何度もニヤニヤしてしまった。
「チア男子!!」の物語は、柔道一家の長男として道場で育った大学生・晴希が、怪我をきっかけに競技を離れ、親友・一馬と共に男子チアチームを立ち上げるというもの。
いわば“応援する側”に回ることを選んだ少年たちの物語だ。スポットライトを浴びるのは選手だけじゃない。応援する者にも、その役割の中でしか見えない世界がある。これは、誰かを支えることで初めて見える「主役になる方法」でもあるのだ。
彼らの結成するチームがまた、クセ者揃いで、誰もがそれぞれの悩みや葛藤を抱えている。だけど、チアという舞台の上では、一人ひとりが輝いていく。その様子がとてもまぶしく、読んでいるこちらまで、いい汗を書いたような錯覚を起こす。
男子チアという、正直あまりなじみのないテーマを扱っていながら、これほど心を打つのは、きっと朝井リョウの人物描写の巧みさと、青春への真摯なまなざしゆえだろう。
映画化もされているようで、これは実写での再現がさぞかし大変だったろうなー。
それにしても、人を応援するってなかなかできない「生き様」だと思う。
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人を応援することで、主役になる。
道場の長男として幼い頃から柔道を続けてきた大学1年の晴希。怪我をきっかけに柔道をやめ、親友の一馬とともに男子チアチームの結成をめざすことに…! 笑いと汗と涙の感動ストーリー。
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