iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に忘れっぽい私の読書録。最近はもっぱらAudibleで聞く読書

『また団地のふたり』フリマアプリはじめました(影響されて)

藤野千夜の「また団地のふたり」を読んだ。

 

前作「団地のふたり」がとても良かったので、続編である「また団地のふたり」にも期待。

 

今回も相変わらずのユートピアで、同じく「50代(前半)」の私としては、「これが最高の幸せのかたちなのでは?」と、しみじみ思ってしまった。

 

あらすじ紹介に、わざわざ「50代(前半)」と書いてあるのにもニヤリ。ウンウン、前半と後半は違うから(しらんけど)。

 

今回の「また団地のふたり」も、大筋は前作と変わらず。幼なじみの女性ふたり「なっちゃん」と「ノエチ」が、取り壊し予定の団地で、のんびりと毎日を過ごしているだけ。なのに、この「だけ」がたまらない。ふたりのストレスフリーな生活が、あまりにも羨ましすぎて、まだまだ読めるぜ?おかわり行けるぜ。

 

特に素敵だったのが、ふたりで企画した「台湾映画祭」。

長尺の台湾映画「牯嶺街少年殺人事件」を観るために、台湾料理を一緒に作り、その前にはレシピを練り、アジア食材店に買い出しに出かける。そう、すべてが丁寧。思いつきの飲み会じゃない、準備からワクワクが始まる感じが、ものすごく良い。こういう楽しみ方をしてみたいものだ。

 

2作目なので、ふたりがなぜ団地で暮らしているのか、その「色んな事情」についての説明は一切なし。前作を読んでいないと「え、なんで?」とモヤモヤするかもしれないが、そこは潔く省略されている。

 

ノエチはイラストレーターだが、本業の仕事は少なく、不用品をネットオークションで売ったり、ブックフリマをしたりして暮らしている。毎日の終わりに「本日の収支」が記されていて、だいたい支出が上回っているのが常。…大丈夫なの!?と勝手に心配になるけれど、当人たちはまったく気にしていない様子。

 

取り壊し予定の団地に住む、収入不安定な独身女性ふたり。どう見てもお先真っ暗な状況なのに、なぜか不思議と明るく、楽しそう。これはきっと、人生の「長期休暇」中なのだろう。世間の基準ではなく、自分たちの時間を生きているふたりの姿に、ある種の憧れを抱いてしまう。

 

若い人から見れば「いまさら?大丈夫?」と疑問符が並ぶかもしれないが、きっと彼女たちは「いっぱい頑張ったから、いまはちょっと休憩」なのだろう。

「今」を生きるってこういう事?

 

そして私はというと、ノエチに感化されてフリマアプリを始め、さっそく10冊ほど出品してみた。が、どうにも落ち着かない。

暇を楽しむのは、私にはまだ難しい。頭をよぎるのは、「小人閑居して不善をなす」ということわざ。うーん、ノエチのようにはなれないなあ。

幸せになるのも、きっとひとつの才能なんだろう。

 

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ichi-z.com

 

また団地のふたり

 

 

小泉今日子小林聡美ダブル主演でテレビドラマ化した原作の待望の続編
生家の団地に暮らす、なっちゃん桜井奈津子)とノエチ(太田野枝)。
イラストレーターのなっちゃんはフリマアプリで「不用品」を売買し、大学非常勤講師のノエチとおしゃべりをしては、近所のおばちゃんたちを手助けし、ちょっとした贅沢を楽しむ。共同菜園でイチゴを摘んだり、フリマイベントに出店したり、健康診断の結果を気にしつつも台湾料理をつまみに台湾映画を楽しんだり…。

50代(前半)、独身、幼なじみ、変わらない二人の生活。
幸せのひとつの形を描く、理想的な「二拠点生活」物語。

次に読みたい本

54歳おひとりさま。 古い団地で見つけた私らしい暮らし (扶桑社BOOKS)

つまりは、自分が幸せであれば幸せってこと。