真梨幸子 の「鸚鵡楼の惨劇」を読んだ。
いやあ、これは面白かった!
鸚鵡楼という屋敷で起きた事件を、半世紀にわたって追いかけるサスペンスである。
物語は過去と現在が予告なしてに意図的に時間がポンッと飛び、入れ子構造で何重にも重なっていく。
気がつけば「あれ、今どの時代?」と軽く混乱しながらも、その混乱すらきっと狙いなんだろう。ページをめくる手が止まらないとはまさにこのことだ。
そして、ラスト。最後に名指しされる真犯人に「あなたか!?」と声が漏れた。
印象的なのは、物語の語り手のひとりである沙保里。彼女、ものすごく嫌な女である。
読んでいて「まじでどうかしてる」と思うのがだが、無自覚なのがまたいかすけない。
むしろこの人の存在こそが真梨作品の「イヤミス」感を形成している気がする。
嘘と欲望と誤解が、時の流れとともに幾重にも絡まり、真実を覆い隠す。
……ただし、最後にひとつだけ言わせてほしい。「お色気シーン、多くない?」そこはもうちょっと控えめでも、この傑作はびくともしないと思う。
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“イヤミスの女王”の最も危険なサスペンス。
1962年、西新宿。十二社の花街に建つ洋館「鸚鵡楼」で惨殺事件が発生する。しかし、その記録は闇の中に葬られた。
時は流れて、バブル全盛の1991年。鸚鵡楼の跡地に建った超高級マンション「ベルヴェデーレ・パロット」でセレブライフを送る人気エッセイストの蜂塚沙保里は、強い恐怖にとらわれていた。「私は将来、息子に殺される」――それは、沙保里の人生唯一の“汚点”とも言える男の呪縛だった。
そして嵐の夜、セレブママたちが集うチャリティ・バザーの最中に、第二の惨劇が幕を開ける。
2013年まで半世紀にわたり、因縁の地で繰り返し起きる忌まわしき事件。その全貌が明らかになる時、かつてない驚愕と戦慄に襲われる!!
大ベストセラー『殺人鬼フジコの衝動』をはじめ、“イヤミスの女王”として女性を中心に熱狂的な支持を受ける著者が放った、最も危険なミステリー。
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こちらは、ヨウムの「ネネ」の話。
オウムやヨウムは長生きとはよく聞くが、鸚鵡楼のオウムの「たろう」君はこの物語の最初から最後まで生きているのだ。
