青柳 碧人の「令和忍法帖」を読んだ。
「赤ずきんちゃん」シリーズでおなじみの青柳碧人の新シリーズは、やっぱりエンタメに振り切った痛快な一冊だった。
今回の「令和忍法帖」は、現代に生きる忍者たちのドタバタ劇を描きつつ、しっかりと世代間ギャップを笑いに昇華している。
主人公は表向きイクメンパパで普通の会社員、だがその正体は甲賀忍者の末裔。足と手にびっしりと微細な毛が生えており、ヤモリのようにツルツルの壁もスイスイ登れてしまう。隣で活躍するのは、普段はキャバクラ勤務ながら手裏剣の達人・はるみ。しかも、令和の世では手裏剣だけでなく、自分の名刺を武器に敵を倒すというアップデートぶりだ。この設定だけで、すでに笑ってしまう。
物語の中には、メガゴリアテというパワースーツに身を包んだ犯人が大暴れする事件も登場する。普通なら警察の出番だが、ここは令和忍法帖の世界。忍者たちがトリッキーな方法で犯人を捕まえる。
そんなバカな、ということも忍者ならできるんじゃないかと。そんな馬鹿な。
さらにニヤリとするのは、小ネタの多さだ。たとえば「3億円事件の真相は、実は伊賀と甲賀の主権争いだった」というくだり。完全にフィクションなのに、なぜか妙に納得させられる。こういう遊び心が、青柳作品の真骨頂だと思う。
「令和忍法帖」というタイトルどおり、物語には現代ならではの世代間ギャップの笑いも盛り込まれている。前作「怪談刑事」でも感じたが、青柳碧人は昔ながらの題材に現代的な視点を差し込み、軽快に読ませるのがうまい。
今回も、忍者と令和というテーマを誰でも気軽に楽しめる娯楽小説に仕上げている。
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