iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に忘れっぽい私の読書録。最近はもっぱらAudibleで聞く読書

『それいけ!平安部』スクールカーストを蹴鞠で超えろ

宮島未奈の「それいけ!平安部」を読んだ。

 

物語は、ちょっと浮いてるけど妙に魅力的な女子高生・あいかちゃんが、文化部として謎の「平安部」を立ち上げるところから始まる。

 

物語はあいかの勢いに巻き込まれ、半信半疑ながら入部してしまう語り部のしおりちゃんの目線で進んでいくのだが、このしおりちゃんの語りが実に今っぽい。

 

例えば、自分を「スクールカーストの下層だが、いじられたり馬鹿にされたりするほどではない」と位置づける冷静さ。

あまりにも分析的で、思春期の揺らぎを抱える生徒というより、若いのに諦めきっているかのよう。いや、それだけ彼女の言語化能力が高いのかもしれないが、個人的には「スクールカースト」なんて言葉自体がもはや呪いに近いと感じてしまう。

 

言葉が与えられた途端、なかったはずの上下関係ができてしまう。

 

それを「仕方ない」と飲み込むのではなく、「本来そんなものないんだ」と抗うのは、そんな言葉のない時代に大人になれた者の役目だと思っている。

なので、ここにはっきりと反対と言わせてもらう。

そもそも、人間関係って、上とか下とか垂直方向にしか並ぶものじゃないのに。

立体的な網目というか・・・複雑なジャングルジムみたいな感じのイメージだと思うんだけど。

 

とはいえ、「それいけ!平安部」はそんな社会批判的なトーンではなく、むしろポップで明るく、テンポよく展開していく青春エンタメだ。

 

活動内容が「仏像トランプで神経衰弱」って時点でもう笑えるし、蹴鞠大会での優勝や光源氏のコスプレなど、エンタメ全振りなのも楽しそう。

 

 

「成瀬は天下を取りにゆく」ほどのクセの強さはないが、あいかちゃんの突進力としおりちゃんの等身大の視点がうまく絡まり、青春の“ちょっと恥ずかしいけどキラキラしてる”瞬間をすくい取っている。気軽に読める、でも心に残る、そんな物語だった。

でてくる人に悪い人がいないのもいいね。

 

この作品はAudibleで聴きました。体験はこちらから!
\ 無料体験中でも12万冊以上が聴き放題 /
👉 Audible無料体験(Amazon公式)
リンク先:https://amzn.to/44JJJWy

 

 

 

ichi-z.com

 

 

それいけ! 平安部

ピュア度100%! ハートフル青春小説
いみじ! 新入生、部活つくったってよ

県立菅原高校の入学式当日、同じクラスになった平尾安以加から「平安時代に興味ない?」と牧原栞は声をかけられた。「平安部を作りたい」という安以加の熱意に入部を決めるが、新部を創設するには5人の部員が必要だった。あと3人(泣)!!
クラスメートから上級生まで声をかけ、部員集めに奔走するが──
「平安部って、何やるの?」

《平安部員求む!》
わたしたちと一緒に平安の心を学びませんか?

◎平尾安以加(ひらお・あいか)
1年5組
平安時代大好き。

◎牧原 栞(まきはら・しおり)
1年5組
赤染衛門

◎大日向大貴(おおひなた・だいき)
1年2組
中学まではサッカー部

◎明石すみれ(あかし・すみれ)
2年1組
百人一首部の幽霊部員

◎光吉幸太郎(みつよし・こうたろう)
2年3組
元物理部 イケメン

次に読みたい本

いかちゃん達が、部活の初日に行ったのはおの雲中供養菩薩トランプ。

一枚一枚、描かれている仏像が違うんですって。(ちょっと欲しい)

平等院鳳凰堂のお土産?と言っていたような。うろ覚え。

 

仏像トランプ 雲中供養菩薩像