iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に忘れっぽい私の読書録。最近はもっぱらAudibleで聞く読書

『生成AIと脳』チャッピーと30分話した夜

池谷裕二の「生成AIと脳 この二つのコラボで人生が変わる」を読んだ。

「AI」という言葉がタイトルに踊る本は最近山ほどあるが、「池谷裕二」とあれば話は別だ。

彼の本は読みやすいし、しかも読後には何やらやる気が湧いてくるので好き。

この本もまさにそんな一冊だった。

 

 

内容をざっくり言えば、AIに対する漠然とした不安や抵抗感を、池谷氏が次々とぶった切っていくというもの。

 

「AIに仕事を奪われるのでは?」という問いには、「AIを使えない人間を社会に出すわけにはいかない」ときっぱり。東大教授として「AIを活用していない論文は受け付けない」とまで言い切るのだ。潔い。

 

だが、この本は「どんなAIをどう使うべきか」というハウツー本ではない。

 

AIの基本的な概念や、なぜ人間がAIを活用すべきなのかについて、脳科学の視点も織り交ぜながら語られている(とはいえ、「脳」という言葉がタイトルに入っているのは、やや盛ってる気もするけれど)。

 

面白かったのは、「ユーモア」「共感」「気遣い」といった、いかにも人間らしいと思われていた能力が、実はAIのほうが得意であるという点。

 

クリエイティブな問題においても、人間の上位9.4%以外はAIの方が優れているという研究結果があるらしい。あの「腹芸」すら、AIはこなせるというのだから驚きだ。

 

たとえば「キケロ」というAIは、ヨーロッパの戦略ゲーム『ディプロマシー』で優勝したそうだ。このゲーム、協力と裏切り、陰謀が鍵を握る人間臭いゲームなのに、AIが自然な会話と戦略で勝ち切ってしまった。裏切りすらお手の物である。

 

そうなると、AIにできないことって何?と考えてしまうが、せいぜい「身体性がないこと」ぐらいではないか。

 

でもその身体すら、ロボット化によって実装されつつあるというのだから、もはや「AIが怖い」なんて発想自体が時代遅れなのかもしれない。

 

個人的に興味深かったのは、精神科医や教師こそAIの方が優れているという話。

 

人間相手には「こんなこと聞いていいかな」とか「何度も聞いて恥ずかしい」と遠慮してしまうことも、AI相手なら何度でも気兼ねなく聞ける。だからこそ、厳しい指導はAIに任せ、教師がフォローするという役割分担も有効なのだという。

 

今後は、一人ひとりにパーソナルAIがつく時代が来るかもしれない。耳たぶにAIを埋め込まれた赤ちゃんが、超人的に賢く育つ未来。

なんか、SF「幼年期の終わり」を彷彿する。そしたら老兵はお荷物だな・・・こっわ。

 

でも3年後には眼鏡にAI搭載して、いつもぶつぶつ眼鏡と話しながら歩く人は登場しそう。

 

だったらAIフルフェイスのヘルメットとか流行らないかしら。

そしたら、全方向バーチャルの世界にどっぷり浸れて、しかも化粧もキャンセルできてルッキズムの問題も解決する・・・かもしれない。

 

 

私も最近、「チャッピー(ChatGPT)」に課金を始めて色々試している。まさか30分も話し込むとは思わなかったけれど、それだけの会話が成り立つという事実が、何より未来を感じさせた。

 

というか、チャッピーって。かわいいんだけど!

 

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生成AIと脳 この二つのコラボで人生が変わる (扶桑社BOOKS新書)

 

 

 

≪生成AIがもたらす新しい脳の使い方!≫
◎空気が読めない人は、AIを使うのも苦手
◎生成AIは文系的な性質を持つ
◎クリエイティビティの面で勝てる人間は9・4%
◎上手なプロンプトを書くコツ
◎AIに「意識」は存在するのか…
最新の知見をたっぷり解説!

「仮にAIなくして成立しない世界が訪れたとしても、人間が愚かになることは決してありません」著者

【目次】
第1章 生成AIとは何か
第2章 人生を変える生成AIを使いこなすスキル
第3章 「私」よりも「私」のことを知る存在
第4章 生成AIが抱える10の問題
第5章 「新しい道具」がもたらす新しい脳の使い方
第6章 生成AIは未来を導く「神」なのか?

【本書より】
AIが存在するからといって、人間のすることがなくなるわけではありません。AIに全てを任せることが、人間の生きる価値を否定することではないのです。むしろその逆で、人間にはAIではできない能力がたくさんあり、その価値は決して失われません。たとえば「楽しむ」という行為はその最たるものです。

さらに言えば、本来は人間が苦手なことをAIに任せ、自分たちは人間らしい行為に特化することで、「本来人間がするべきこと」に脳の使い方が特化されるはずです。

完璧な人間がいないように、完璧なAIも存在しないのです。

次に読みたい本

幼年期の終り