恩田、陸の「夜明けの花園」を読んだ。
『理瀬』シリーズの一冊とは知らずに読み進めたら、時々意味がわからなくなる。こんなことなら、ちゃんと順番通りに読めばよかった!と少し悔しい。
というわけで今更ながらちょっとリサーチをした。
第1作『三月は深き紅の淵を』は 2001年刊行。
こちらのお話のなかの第4章ではじめてリセが登場する。
名作という噂をきいたのでこの本は読んだことがあった。何だちゃんと第一作は読んでいたのか。ただし、リセのことは覚えていない。
なんか、お屋敷の中で本を探すみたいな話だった気が。
第2作『麦の海に沈む果実』
どうやら、リセ中心にお話が進むのは本作からのようだ。
私が今日読んだ本は、このシリーズで活躍する少年少女たちのスピンオフ的な物語みたい。
湿原の中に建つ全寮制の学校。周囲から孤立し、特別な子どもたちが集う場所という設定はここからはじまったのかな。
その後、以下の通り続く。表紙のイラストが同じなのでリセシリーズなんだなと気付ける。
第3作『黒と茶の幻想(上・下)』
第4作『黄昏の百合の骨』
第5作『薔薇のなかの蛇』
ちなみに、これらは長編らしくて、短編は他にも何冊かでているようだ。
なるほど、なるほど。では今日読んだ短編は置いておいて長編を最初から読めばいいのか!スッキリ。
さて、ようやく「夜明けの花園」の感想を。
物語はちょっと前の世代の少女たちがキュンキュンしそうな「全寮制の中高一貫校」
そして、最初に出てくる男の子(ヨハンだったか?)が天使のような美男子。
てっきり男子校かと思ったが、驚愕だった。いやそれはいいんやけど。
プロバビリティーの犯罪なんて言葉が出てきて、しかも童謡の見立て傷害事件まで起きて、大変おもしろい。
自らの肉体が毒薬と化した少女の話とか、マタニティドレスを着た暗殺者の話とか、旦那がテロリストだった話とか、身近な話題とは言い難いが、とても面白かった。
これ、ちゃんと背景を知って読んだらもっと面白かったのに、とちょっと悔しい。
「ゆりかご」か「養成所」か、はたまた「墓場」か。
累計100万部突破! 「理瀬」シリーズ初短編集
ゴシック・ミステリの金字塔。
湿原に浮かぶ檻、と密やかに呼ばれていた全寮制の学園。
ここでは特殊な事情を抱える生徒が、しばしば行方を晦ます。
ヨハンの隠れた素顔、校長の悲しき回想、幼き日の理瀬、黎二と麗子の秘密、
月夜に馳せる聖、そして水野理瀬の現在。
理瀬と理瀬を取り巻く人物たちによる、幻想的な世界へ誘う六編。
次に読みたい本
実は珈琲怪談がとっても読みたいのだが、塚崎多聞シリーズの最新巻とのことで、「えーじゃあ、第一巻からよまなんやん!」と二の足を踏んでいるところだ。
途中から読むのが嫌なA型。部屋は散らかってるけど、本棚だってとっ散らかってるけどやっぱりシリーズは途中から読みたくない。
あと、マンガも間1巻抜けてたらとたんにテンション下がって投げ出す。