iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に忘れっぽい私の読書録。最近はもっぱらAudibleで聞く読書

「俺の文章修行」町田康の熱量に圧倒される

町田康の「俺の文章修行」を読んだ。

 

なんとも勢いのある町田康らしさが爆発した「文章修行」。

簡単に「死ね」とか言っちゃうコンプラ無視の過激さ、でも熱い!

例えば、と紹介したいのに、どこを引用すればいいのか分からなくなる。

 

読んでも、町田康劣化コピーのような文章しかかけないので、(それでもいい書いてみたい!とも思うけど)実用的ではないかもしれない。

 

面白くないわけではない、むしろ前編にわたってめちゃクチャ面白いのである。

たまに差し込まれる「例文」もハチャメチャで文章修行をしている感じがまるでしない。

せっかく町田康が魂を込めて(たぶん)教えてくれているのに、この本から学んで良い文章を書こう、という気持ちはかなり早い段階で諦めた。

だって、真剣に向き合っていると、カッコつけたチョコザイな文章を書いている自分が恥ずかしてく押し入れに引きこもりたくなるんだもん。

 

こんな風に自分としっかり向き合わない「雑」なスタンスについてもしっかり触れられている。

言い尽くされているのだ。天才だ!(とついて行けない自分を正当化する)

 

俺の文章修行 (幻冬舎単行本)

ゴミカスみたいなおのれを命懸けで書いてきた。
町田康の文体に宿るその精神と技巧。はじめての告白
「お互い、ええ文章書こうで!」

・千回読んだ『ちからたろう』がつくった文章の原型と世界観
・ゴミ捨て場から持ち去った『ことわざ故事金言小事典』の活躍
・筋道を見せる「プロレス」的文章と敵を倒すための「格闘技」的文章の違い
・文章のいけず――かさね、刻み、間引き、ばか丁寧、無人情/薄情、置換、時代錯誤、がちゃこ、国訛、半畳、ライブ、バラバラ――を使う
・「俺は」と書き始めるか? 「私は」と書き始めるか? その一瞬が次の内容を決める
・「書く姿勢」を取れるのは、いずれ此の世からいなくなる人間だけ
この世にある、書くことでしか伝わらない現実。生きるための文章読本

次に読みたい本

<新版>日本語の作文技術 (朝日文庫)

新入社員のときに先輩からこれを渡された。

どうにかせい、という文章をかいていたのだろうか?

しかも、読みきれずに返却するという恐れ知らずな20代。