平野レミの「私のまんまで生きてきた。ありのままの自分で気持ちよく生きるための100の言葉」を読んだ。
平野レミさんに対する知識がめちゃくちゃたくさんあるわけではないが、全くもって、レミさんらしい彼女の言葉を後から信者が集めて出版した本。
お釈迦さまの言葉を集めて作った仏教原典みたいなものか?
切れ切れに発したレミさんのレミさんらしいお言葉が並ぶ。
高校を、一週間で辞めた話。
シャンソンを始め芸能事務所に所属したが、カモネギ音頭のキャンペーンで、銀座でネギを配ることになって嫌になって辞めた話。
声が大きすぎると黒柳徹子に怒られた話。
ブロッコリーそのまま料理をNHKで披露したら放送事故扱いされた話などなど、天真爛漫なお嬢さんのまんま、娘から嫁、そして嫁、息子たちの結婚、夫和田誠の死と、その時々の言葉が拾われてゆく。
まさしく人柄こそ全てな感じで、この明るさと朗らかさに誰もがちょっと気を許してしまう気がする。
そういえば、皿の上にブロッコリーが直立している料理はビジュアル的に最高だった。
皿の上に丸ごと直立するブロッコリーにソースをかけた料理。この発想はなかったわー
タイトル通り、私のまんまで気持ちよく生きてらっしゃる。
人を幸せにするにはまず、自分が幸せじゃないとね、と気づかせてくれる。
平野レミさんの人生哲学が詰まった渾身の言葉集。ずっと元気で生きるための思考法、料理に対する心構え、2人の息子の子育て方針、両親の教え、嫁との上手な付き合い方、最愛の夫・和田誠さんとの思い出……。レミさんの大きな声で再生されるポジティブな100の言葉たち。イラストと貴重な写真もふんだんに収録。前向きに生きる力がきっと湧いてきます。
【目次】
第1章 私の生き方 「私は、私よ。」
第2章 私とお料理 「とにかく楽しむの!」
第3章 私と子育て 「息子のおかげで私は、うんと成長できた。」
第4章 私と家族 「みんないいヤツね!」
第5章 私と和田さん 「本を開けばまた和田さんに会える。」【本文抜粋】
■私は私、ほかの人はほかの人
同窓会に出たこともあったけど、夫や子どもの話題や、誰がどうした、こうした、といった話ばかり。私、ああいうの苦手。誰の子どもがいい大学に入ろうが、誰の夫が部長に昇進しようが、それがどうしたのって。私は私だし、ほかの人はほかの人。それぞれが楽しい人生を送ればいいの。■落ち込んだら、ワイン飲んで寝るの
疲れたり、落ち込んだりしたときは、ワインなんか飲んじゃって寝るの。シチューやカレーも、その日は味がとんがってるけれど、一晩寝かせるとマイルドになるでしょう? シチューもカレーも人間も同じよ。■今日から私はお母さんなのだ
赤ちゃんの体重は2961グラム。少し小さめだった。次の朝、朝食をとりに食堂へ行った。お母さんになりたての人たちが、楽しそうにご飯を食べている。外を見たら、まっしろな富士山がビルの向こうドーンと見えた。爽快で、幸せで、すがすがしくて、すてきないい朝だった。新しい人生が始まったと思った。今日から私はお母さんなのだ。■私は来世も、また和田さんと結婚するの。
次に読みたい本
週刊文春の表紙のうち猫だけを集めてポストカードにしたもの。
いやーこの人もまた天才であった。