碧野 圭の「菜の花食堂のささやかな事件簿」を読んだ。
初読みの作家さんだ。
菜の花食堂を切り盛りする先生こと靖子さんが、月に2回だけ開く「料理教室」に来る生徒たちの小さな日常の謎を解き明かす。
職場のいじめにより会社をやめて、ボロボロの生活をしていた優希はお腹が空いて倒れたところを靖子先生に助けられる。
自暴自棄になっていた優希に先生は「美味しいものを食べたら幸せになるでしょう?美味しいものを作れるということは、自分を幸せにする方法を知っているということなの」とチャーミングに微笑む。
その出会いから、優希は料理教室の助手をはじめじる。
そんな料理教室に集うメンバーが抱える日常の謎を、靖子先生はまるでシャーロック・ホームズのように解決していく。
しかし本人にその自覚はなく、さらりと導き出す答えは読んでいて心地よい。
ちょっとミス・マープルみたいなところもある、王道のコージーミステリーだ。
さらに、この教室では毎回ひとつの野菜をテーマに料理が作られる。
ナスをテーマにした回では、揚げ浸しや焼きナス、ナスのディップなど、季節感たっぷりの絶品料理が次々と描かれる。
思わず真似したくなるが、夜中に読むとお腹が空いて困るシリーズでもある。
調べたところ、このシリーズは現在全6巻とのこと。
美味しそうな料理と心温まる謎解き。
今後も靖子先生と菜の花食堂がどんな物語を紡いでいくのか、楽しみ。
「自分が食べるためにこそ、おいしいものを作らなきゃ」
菜の花食堂の料理教室は今日も大盛況。オーナーの靖子先生が優希たちに教えてくれるのは、美味しい料理のレシピだけじゃなく、ささやかな謎の答えと傷ついた体と心の癒し方……? イケメンの彼が料理上手の恋人に突然別れを告げたのはなぜ? 美味しいはずのケーキが捨てられた理由は? 小さな料理教室を舞台に『書店ガール』の著者がやさしく描き出す、あたたかくて美味しい極上のミステリー!
次に読みたい本
最近集英社の漫画のセールがあっていてだな。
今ちびまる子ちゃんとかコジコジを買おうか悩んでいるのだが、この間爆買いした漫画有閑倶楽部と藤子不二雄のSFシリーズがまだ読めていないので悩んでいる。
当時は気付けなくてこの人のことを「へたうま」だと思っていたけれど、今振り返っていみるとものすごくお上手。暖かくて味のある絵を描く人だったんだなぁ
ということはこれも・・・・