村上春樹の「不思議な図書館」を読んだ。
図書館に囚われてしまった少年の物語。
騙されて図書館の地下に閉じ込められるのだが、足枷をつけられてはいるものの、こじんまりした部屋に快適そうなベッド、揚げたてのドーナツ、
何より「本を読むだけ」の時間が羨ましくて「なかなか悪くない」
というか、囚われたい。
まあ、本の内容をすべて覚えたらその熟れきった脳を食べられてしまうんだけどネ。
そんな恐ろしい設定をサラリと仕込んでいるところが、村上春樹の怖さ。
それにしても、羊男が揚げたてドーナツ持ってくるところいいなぁ。
もし私がドーナツ屋を開くとしたら「羊男のドーナツ」にして、ハルキストにも訴えかける店構えにしたい。
絵に書いたような足枷。
図書館の地下にふしぎな老人と羊男。ぼくはここから脱出できるのか?
図書館で「オスマントルコ帝国の税金のあつめ方について知りたいんです」とたずねたぼくに、老人の目がきらりと光った。案内された地下の閲覧室。階段をおりた奥から、羊男が現れて……。はたしてぼくは、図書館から脱出できるのか? 村上春樹と佐々木マキが贈る、魅力溢れる大人のためのファンタジー。
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来るべき開業に向けて。