夕木春央 の「十戒」を読了。
納得の読後感!こんなトリックを考え出すなんて本当にすごいなぁと思う。
物語の舞台は、孤島。そこに集められた初対面(のはずの)人々。そして、彼らに与えられた「十戒」。
・犯人を探してはいけない
・助けを呼んではならない
・30分以上誰かと集まっていてはいけない
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考え抜かれたような、行き当たりばったりのような手書きの十戒
設定だけでもワクワクする。ミステリー好きにはたまらない。
しかも、この「十戒」が、単なるルールではなく、物語の展開に深く関わってくるのが面白い。
ネタバレ厳禁なので、詳しくは書けないのがもどかしいけど・・・
予想を遥かに超える展開に、最後まで目が離せないこと間違いなし。
最後まで目が離せない、なんて常套句だと思うでしょ?いやーほんとに最後まで気を抜いてはいけない。この衝撃を体験してみてほしい。
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と、ここまで書いてみたけど、じゃあネタバレありで説明してみよと言われても難しいのだ。なにしろトリックが難しいのだ。
殺人犯を見つけてはならない。それが、わたしたちに課された戒律だった。
浪人中の里英は、父と共に、叔父が所有していた枝内島を訪れた。
島内にリゾート施設を開業するため集まった9人の関係者たち。
島の視察を終えた翌朝、不動産会社の社員が殺され、そして、十の戒律が書かれた紙片が落ちていた。
“この島にいる間、殺人犯が誰か知ろうとしてはならない。守られなかった場合、島内の爆弾の起爆装置が作動し、全員の命が失われる”。
犯人が下す神罰を恐れながら、「十戒」に従う3日間が始まったーー。週刊文春ミステリーベスト10(「週刊文春」2022年12月8日号)国内部門&MRC大賞2022など4冠に輝き、ミステリ界を震撼させた『方舟』夕木春央、待望の最新作!
ちなみのこの人の前作「方舟」も宗教的なキーワードがタイトルだった。