有栖川有栖の「インド倶楽部の謎」を読んだ。
国名シリーズ9作目で、久しぶりの長編ミステリーだ。
今回は初めてAudibleの読み上げで聞いたのだが、火村の声がイメージと違ってちょっと残念。(私の中では完全にドラマで主演した斎藤工のイメージなので、なんというか「色気」が足りない)
物語は、前世のインドでつながりがある人たち(ともがら読んでいた)が現代の神戸でインド倶楽部と称して親交を深めていた。
そこで、アガスティアの葉のリーディングという占いが行われるのだが、その後参加者のうち2人が殺されてしまう。
参加者たちはみな本当に「前世」を信じているのか?
占い師の書いた寿命が的中したのはなぜか?
火村は全く前世というものを信じていないのがだ、アリスはちょっと色気がある。
火村はインドから来た占い師を「インチキ」と思っているのだが、前世でのつながりが実は事件の大きなカギになっている。
ちなみに、アガスティアの葉というのは古代の偉大な賢人によって書かれた、全ての人間の過去、現在、未来の記録で、一人に一ずつヤシの葉に記録されているものらしい。
ぴんと来ないが、自分だけの葉っぱというのが響いたのか、日本では1993年頃大ブームが起こったらしい。(記憶はないけど)
まあ、オカルティズムとかスピリチュアルとかはとても根強いからねー
私の友達の超優秀な理系の人も「占いを信じすぎて人生狂いそうだから控えている」というくらいだから面白いもんだ。
私はというと、占いとかスピリチュアルは遊びだと思っているのでわざわざお金と時間をかける必要ないと思っている。
むしろ、占い師になるにはどうしたらいいのか、コールドリーディングとかホットリーディングとかのテクニックのほうに面白さを感じる。
今回の火村とアリスは相変わらず仲良しで「ソウルメイト」なんていわれて相変わらずのいちゃつきぶりであった。
最後に忘れてはいけないのは「横溝正史生誕碑」をアリスが詣でるエピソード。
てっきり岡山県のイメージの強い氏であるが出身は神戸なんだよ、という話題が出てくる。
国名シリーズの第一作は1994年らしい。30年ぶり・・・?
確かに私が最初に読んだのは大学生だったので30年たってるな。
あとがきで有栖先生は「気がついてたら経ってた感じ?」みたいに特に理由もないらしい。ただ、サザエさん方式で歳はとらないが、スマホは持つようになっていた。
死ぬまで付き合います!世界一周してくだされ~
生まれてから死ぬまで、運命のすべてが記されているという「アガスティアの葉」。神戸で私的に行われたリーディングセッションに参加した〈インド倶楽部〉のメンバーが相次いで殺される。
前世の記憶を共有するという仲間の予告された死。
臨床犯罪学者・火村英生が論理の糸を手繰る〈国名シリーズ〉第9弾。
次に読みたい本
いよいよ、という気がする。