iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

「お勢登場」江戸川乱歩生誕130年らしい

ビレッジバンガード江戸川乱歩が生誕130年!と推されまくっていたので、改めて「お勢登場」「人でなしの恋」「二廃人」「指輪」を読んだ。

 

お勢登場

 

女優・永作博美の朗読でレビューを見てもみんな大絶賛だった。

確かによかった。永作博美といえばいつまでも若いいめーじだったが、なかなかどうして悪女の演技が様になっていて大迫力であった。

ミステリーというよりサスペンスで、犯人も殺害方法もあらかじめ語られるのに、どうしてこんなに怖いんだろう。

それにしても江戸川乱歩って、暗くて狭いところに閉じこもるの好きよねー

 

 

人でなしの恋

 

こちらもやっぱり変態チックな登場人物が出てきます。

ひとでなし!!の意味がちょっと違うのがこの話のミソかもしれない。

薄暗い倉の二階に・・・やっぱり閉じこもっているのだった。

ヒロインの訴えかかけるような語り口に、どんなひどいことが待ち受けているのやらハラハラします。

検索したら、劇やコミカライズやオマージュ作品が沢山でていてそんなに人気なんだとちょっとびっくり。

 

 

二廃人

 

夢遊病にかかった青年が、自分でも知らぬ間に罪を犯してしまうのだが実は、という話。

たまたま温泉宿で出会った二人の問わず語りが、過去の事件を解決にみちびいてしまった。

人生を棒にふった彼はやるせなく黙り込むしかなかった。そんなよく出来た話があるかしらと思うような話。

 

指輪

 

まるで落とし噺のような、楽しい話。

電車内で指輪を盗んだ男が盗品を隠した場所は・・・?というトンチのようなストーリー

私もミカンだと思ったんだけどなーーー流石に乱歩先生がそんな簡単な場所には隠さないのだ。

 

 

このビレバンの作品?をみて「!?」読まなくちゃ、となったのだが「芋虫」とか「盲獣」とか読みたい気分じゃないんだよね。大昔によんだけど、怖いようエロいよぅ・・・という感想が先に立つ。

変態チックというか完全に変態だと思います。

 

それにしても、うーブンゴー(文豪)!って。一応突っ込んどくけど嫌いじゃない。

 

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乱歩作品といえば春陽堂書店というイメージがあるがこんなフリーペーパーがあった。あの表紙の絵いいよねー

ということでちょっと調べてみてびっくり。

多賀新(たがしん)さんという存命の銅版画家が描いているそうで、なんと

いまだに新作の江戸川乱歩グッスがつくられていた!

東京で明後日サイン会が行われるそうで・・・いいなぁ都会!

www.shunyodo.co.jp

 

次に読みたい本

 

江戸川乱歩 幻想と猟奇の世界

 

一応今回読んだ(聞いた)4冊も乗っけときます。どれも短めなので気軽に手が出せる。

お勢登場

 

人でなしの恋

二廃人

指輪