iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

「鬼人幻燈抄 葛野編 水泡の日々」時代を駆ける壮大な和風ファンタジー

中西モトオの「鬼人幻燈抄 葛野編 水泡の日々」を読んだ。

 

江戸時代末期から平成(令和かも)の世につながる壮大なファンタジーだった。甘ったるいところのない骨太な印象。

 

幼馴染の死という終わり方は悲し過ぎるが、一巻は終わってもまだ壮大な物語の始まりなのだろう。

 

何らかの理由で鬼の血を引く妹と幼いながら家出をした甚太。

親切な男に助けられ、その家で白雪という幼馴染とともに成長する。

長じて白雪は巫女となり、甚太はそれを守る巫女守りとして鬼を斬る役につく。


お互いに惹かれ合っていながらも、集落を守る巫女として別の男と結婚する白雪と、そんな白雪の想いを尊重することを決めた甚太。

自分の役割を理解し納得して受け入れたことであったが、妹の鈴はそれを聞き怒りを爆発させ鬼と化してしまう。

 

甚太の「みな、誰かのためを想い行ったことを責めることはできない」という言葉が切ない一冊。

まあ、甚太は妹を許すことが出来ないのだが。

決別した二人の戦いは170年後の現代に持ち越される。

 

ファンタジーだからもちろん何が起こってもいいのだが、そのダイナミックな展開にそうきたか、とおもってしまう。

和風のファンタジーに慣れていないから。

 

調べたらアニメ化されるようだし、コミカライズもされており、続編もたくさん出ているのでこれは追いかけるのが結構しんどそう。

全14巻か・・・結構だわね。

 

表紙のイラストを見るだけでも現在の学校の様子が書かれており、自在に時をこえていることがわかる。

 

kijin-anime.com

 

 

[1巻]鬼人幻燈抄 葛野編 水泡の日々

江戸時代、山間の集落葛野には「いつきひめ」と呼ばれる巫女がいた。よそ者ながら巫女の護衛役を務める青年・甚太は、討伐に赴いた森で、遥か未来を語る不思議な鬼に出会う――江戸から平成へ。刀を振るう意味を問い続けながら途方もない時間を旅する鬼人を描いた、和風ファンタジー巨編の第一巻。
「何度読んでも号泣必至」「人生観が変わった」と絶賛の嵐だったWEB小説シリーズが、待望の書籍化! 全編改稿のうえ、書籍版番外編も収録。
さらに電子版では特別短編の「暗夜」も収録。

 

次に読みたい本

夏樹の都市伝説集 鬼人幻燈抄 番外編

 

 

学園モノで思い出したのだが、(強引)有閑倶楽部が今全巻77円なんですって・・・

買ったほうがいいかしら?悩み中。

全部読んだんだよ、でも全巻19巻で1500円切ってるのであればかなり心が揺れる。

後日、今更の昭和の少女漫画の話をしていたらあいつ買ったな、と察してほしい。

 

有閑倶楽部 1 (りぼんマスコットコミックスDIGITAL)