辻村深月の「傲慢と善良」を読んだ。
うーん、なんか見たことあるってもやもやした方、正解です。
ジェイン・オースティンの不朽の名作、『高慢と偏見』へのオマージなんだとおもう。
(不朽の名作とかいいながらも読んでいないのでわからない。ただ、あらすじをよんだところによると・・・・!おおお、そうかもッと思った。浅くてすまん)
分類としてはミステリーになるのかな?最終的には不器用な大人の恋愛物語に着地する。
この小説の面白いところの一つは前半と後半で視点が異なるところ。
結婚直前にストーカーに付け狙われていると怯えていた彼女が失踪する。
第一部は彼氏目線からのストーリー。
なんとか居場所を突き止めたくて、彼女の故郷や親を訪ね、関係者に話を聞いていくのだが、だんだん彼女を貶めるような情報ばかりでてくる。
彼女の母親や自分の女友達など、とにかく彼の周りにはろくな女がいないというか、結構ひどいんである。
特に母親の行動は悪意がないだけに厄介で、読みながら同じく年頃の娘を持つ私はとっても身につまされた。
自分も娘であり、そして母であるだけに、同じようなことを言われてきたし、言ってしまっていたと思う。ほんと、リアルすぎてブルっと来る。
大いに反省して態度を改めたいと思います(自己啓発本よりずっと役にたった)
第二部は、彼女目線のストーリー
ネタバレになってしまうので詳しくは書けないが、貶められた彼女の品性がちゃんと回復するので大いに満足。彼氏が信じるとおりいい子で良かった。
それにしても、現代の婚活についてちょっと考えさせられた。
新たな出会い方だから、最初は恋愛をしなくちゃと焦ってしまうみたい。
そして、好きだから結婚するというより、こんなに大変な婚活を終わらせるために結婚する、みたいな思想になってしまう。つねに、私はこの人で正解?と思いながら進んでいくのだ。そりゃそうなるよなー
いやー新しいツールが出れば新しい悩み方が生み出されるのだなぁ。
でもいろんな葛藤こみで、人と人とは結ばれるという点ではいくらAIが介入しようと変わらないのでしょう。
新しい出会い方をする男女みんなに幸あれ~
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次に読みたい本
みんなの心に残る作品なんだろうなぁ、というのはこういう本が出来ているところでもよく分かる。
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なんで?