iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

「猫を処方いたします。」薬より効くと思う~

石田祥の「猫を処方いたします。」を読んだ。

 

妙にノリの良い医者・ニケ先生が、患者それぞれの症状や悩みに合わせて、個性豊かな猫たちを処方するクリニック。

 

腕のよいメンタルクリニックと噂が立っているが、必要なものにしかドアを開くことが出来ない不思議なクリニックだ。

 

ブラック企業で気持ちがすり減ってしまった男性が、会社をやめて気持ちの良い夫婦がやっている建設会社に転職する話や、

いなくなった猫に会いたくて思い悩む芸姑さんが、新たな猫お迎えできるようになる話。(京都だけに)

 

読んでいるうちに、猫を処方するこの先生と看護師がどうやら猫の化身?のようだとわかって来る。

 

何らかの理由で、このクリニックにやってきて猫を処方された患者は、猫を飼うことで癒やされ成長していき、このクリニックを卒業する。

 

猫は確かにメンタルに効くと思う~

 

犬は「忠義!」「飼い主!」「散歩行く?」「待つよ!」という大きな愛を押し出してくるので(それがかわいいんだろうけど)、応えてあげられない時にちょっと凹む。

 

だが、猫なら「自分がやりたいことだけしますけどなにか?」っていう感じなんで、なんというか、弱った心にちょうどいい。

 

我が家も4年くらい前に、知人がカラスに襲われているところを救ったキジネコをお迎えしたのだが、その理由も真ん中の子がメンタル不調で、しかもコロナで鬱々としていたからが大きい。

 

効果はあったと思う。

というか「これ以上口のついたものは家に入れないよ!」とか言っていた私がこんなに猫にかまけるとは思っていなかった。

猫が世界を征服しようとしたらかなりヤバい。すでに家猫達は下僕に貸し疲れて快適地球生活を満喫中だ。

 

こんなに猫につくしながらも、すべての猫飼いはたぶん「うちに来てくれてありがとう」と、最後一節に書かれたこと同じ気持ちを持っていると思う。

 

 

 

猫を処方いたします。 (PHP文芸文庫)

京都市中京区の薄暗い路地にある「中京こころの病院」。心の不調を抱えてこの病院を訪れた患者に、妙にノリの軽い医者が処方するのは、薬ではなく、本物の猫だった!? 戸惑いながらも、決められた日数、猫を「服薬」する患者たち。気紛れで繊細、手がかかるけど愛くるしい猫と暮らすことで、彼らの心も少しずつ変化していく。そして医者が猫を処方するのには、ある「理由」があって――猫と人が紡ぐ、もふもふハートフルストーリー!

 

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写真は、ブラックフライデーで届いf:id:ichieda:20250103204313j:imageた荷物をとりあえず検品するうちのネコです。

イチ枚に絞れない。猫飼いの猫ハラなのでゆるして。

 

次に読みたい本

獣医にゃんとすの猫をもっと幸せにする「げぼく」の教科書