池井戸潤の民王を読んだ。
ドラマをチラチラ見てたので、読みながら脳内キャストは遠藤憲一と菅田将暉だ。
あらすじを言うと、「俺があいつであいつが俺で」の物語。総理大臣の父親と大学生の息子の心が入れ替わってしまうのだ。
しかも、これは計画的なテロで政界の少なからぬ人物が脳波入れ替えテロの犠牲になり、親子が入れ替わっているのだ。
バカバカしい状況だが、最初は何もできないぼんくら息子の翔くんがいやいやでも政治の世界に身を置くことで次第に主体的に「正論」をぶつけるようになる。
また、中身は総理大臣の就活生としていくつかの企業面接を受けて若い頃の熱い気持ちを思い出した父親の武藤泰山もいい。
ナレーションが上手に語り分けているところもすごい。
体は総理で心は大学生の翔くんはダミ声で子供っぽいことを言うし、逆の中身おっさんの翔くんは、若々しい声で、政治家らしいことを言う。
親子の心が入れ替わるとうぶっ飛び設定も、もっともらしい説明(アメリカのCIAの最新技術が盗まれた)がつくことで、防衛大臣や警察まで巻き込んでの大騒ぎ。
この小説、ホントドラマ向けに書かれたのではと疑いたくなるほどいい味出しているキャラが多くて、特に見た目はチンピラの公安警察の新田や、毒舌公設秘書の貝原が良かった。
アマプラでも観られるようなのでちゃんと見よう・・・・
と、検索したらどうらや先月ドラマ第2弾が放映されているみたい。
あら、でもすだま(私の中の菅田将暉の呼び名)は出ていない模様。残念!
総理を狙った”笑撃”テロ!
混迷する政局の中、熾烈な総裁選を勝ち抜いて内閣総理大臣に就任した与党民政党の政治家・武藤泰山。低迷にあえぐ支持率を上げようと意気込んだのも束の間、まさかの”事件”に巻き込まれ、国民に醜態をさらすことになる。その頃、泰山のバカ息子・翔にも異変が。夢か現か、新手のテロか。直面する国家の危機に、総理とバカ息子が挑む”笑撃”のサスペンス。彼らは果たして、日本の未来を救えるのか――。
解説・高橋一生(ドラマ「民王」貝原茂平役)
次に読みたい本
おなくなりになったニュースに触れ谷川俊太郎サンの本が読みたくなって。
こちら、Kindleunlimitedでも読めるみたい。
いや、もはや生物というより概念としての存在になりつつあったからね。
これからも変わらず偉大な存在であり続けるでしょう。合掌。