清水カルマの「禁じられた遊び」を読んだ。
初読みの作家さんだ。
タイトルから勝手にノスタルジックなイヤミスかと思っていたが、おもったよりグロテスクなホラーだった。
身も蓋もない感想で申し訳ない。
主人公の直人の美しいがエキセントリックなところがある妻、みゆきが交通事故で急死してしまった。
幼い息子は母親の生き返りを信じており、事故の時に母親の指を持ち帰り庭に埋めて呪文を繰り返す。
「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム」
(ここで思いっきりズコっとコケてしまった。怖がらせようとしてるのか笑わせようとしているかどっちかにしてほしい)
直人には、息子が生まれる直前に浮気の一歩手前まで言った後輩のひろこという女子社員がいた。
妻の第六感がはたらいたのか、いい感じ止まりで何もなかったのだが、(まあ妻からしたら同罪ですけど)浮気は阻止され何故かひろこには恐ろしいことがたて続けに起こる。
どうやら死んだみゆきは「エキセントリック」なんて言葉で言い表せないほど強い霊力高なんだかを持っていたらしい。
生きているときですらありもしない不倫に悋気の炎を燃やし、散々ひろこを苦しめたみゆきだったが、死んだ後も息子に復活の呪文をとなえられ死にきれず、ゾンビとして復活する。そして、生臭い汁を垂らしながら物理的にひろこを攻撃する。
実は息子にもすごい力があったので、エロイムエッサイムなんていう悪魔くんのオープニングレベルの呪文でも死者を蘇らせてしまったのだ。
・・・という話。まあ、前半はややグロのあるJホラー、後半はスプラッタという感じであった。
どちらかと言うとゾンビ系は私の好みではないのだが、最後まで
読ませる勢いのある作品。ひろこのキャラクターもよい。
主人公・伊原直人は、妻の美雪、息子の春翔と共に幸せな生活を送っていた。
しかし、念願のマイホームを購入した矢先、美雪が交通事故で命を落とす。
絶望する直人のかたわらで、春翔は「ママを生き返らせる」と、美雪の死体の指を庭に埋め、
毎日熱心に祈りを捧げ出す。
同じころ、フリーのビデオ記者、倉沢比呂子の周囲では
「誰も乗っていないエレベーターが動き出す」「部屋の中にカラスの死骸が突然あらわれる」など
奇怪な出来事が次々に起こり始めた。
直人の元同僚である比呂子はかつて、美雪から直人との不倫を疑われていた。
その当時、奇怪な現象に悩まされた比呂子は、その原因を美雪の持つ不思議な力のせいだと確信していた。
今回も再び美雪が自分に対してその力を使っていると考える比呂子だったが、
美雪はすでに亡くなっていることを知った。
真相を知るために直人の家を訪ねた比呂子は、そこであまりにも異様な光景を目にする…。
恐怖が身に迫る本格Jホラー。
エロイムエッサイムは悪魔くんだった。
実は、エロイムエッサイムは最初、「エコエコアザラク」だと思い込んで検索をしてしまったが、なんとエコエコアザラクリボーンとして、やっぱり生まれ変わっていたのである。
次に読みたい本
なぜ、ノスタルジックなものを期待したかというと、この映画のせいだよね。
いや、観てないんだけどね。なんか子供の頃に親が観てたような。
次に読みたい本
ホラーといえば今月のKindleUnlimitedに大量のホラーエッセイ系のコミックが入っていた。
私のおすすめはボクんち事故物件シリーズだ。
体をはって事故物件に住むお笑い芸人松原タニシのドキュメントエッセイ。絵が可愛いし本人が怖がってないから、軽く読める。
さて、夏が終わらないとおもっていたらスコンと冬が始まりましたね。
私のまわりでも徐々に風邪ひきが増えてきて、今日はマスクはしていたものの、先日まで肺炎で入院しておりましたという方とご一緒してしまい、家でゆっくりしたらいいのに。と思ってしまいますな。
人は自分の事には寛容になってしまうのだろうなぁ。と思った次第。