iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

モキュメンタリー?「火のないところに煙は」

本屋大賞にノミネートされ、去年から気になっていた「火のないところに煙は」をようやくゲット。

 

火のないところに煙は

火のないところに煙は

 

 

「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」。突然の依頼に、かつての凄惨な体験が作家の脳裏に浮かぶ。解けない謎、救えなかった友人、そこから逃げ出した自分。作家は、事件を小説にすることで解決を目論むが――。驚愕の展開とどんでん返しの波状攻撃、そして導かれる最恐の真実。読み始めたら引き返せない、戦慄の暗黒ミステリ!

 
ミステリのようなホラーのような、なんとも言えない雰囲気作品で、実話のようで創作のようでなんかモヤモヤする~

と思っていたらこういう手法を「モキュメンタリー」というらしい。

フィクションだけど、ドキュメンタリーのような手法を取られた一つのジャンルとのこと、知らんかった。

 って、じゃあこれもそうだね

ichieda.hatenablog.com

 

 Amazonレビューでは、創りすぎ、とか結構酷評があったけど、読みやすくて面白かった。ただ、引用しているあらすじのように「最恐」かと言われるとはてな、だ。

なんでかというと、怪異譚なのでロジカルな説明は不要なんだけど、ミステリーのように最後にどんどん一連の事件の紐付けされていく。

いわゆる最恐とは理解が及ばない範疇であってほしい。

そこが一部の人には、作り込みすぎているように感じるのかな。

いくつかの話が詰め込まれた短編集なんだけど、中では最初の神楽坂のあやまれ事件(タイトルを失念)と表題作火のないところに煙は、が怖かったな~

 

すべての短編で、最後にゾッとするんだけど、あとがきにあたる章でまたぞぞぞ~っとさせてくれます。

榊さん(オカルトライターの知人)とは連絡取れたかな~