iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

横溝正史連続読了「殺人鬼」と「支那扇の女」

 先日kindleでフェアをやっていたので、何冊か金田一耕助シリーズをゲットしました。

 

先日、ブログのカテゴリにも「金田一耕助関連」を作った私。

読んだはなからすぐ忘れてしまうので、忘備録をかねて一人金田一耕助特集を作っていこうと思います。

 

 表題作「殺人鬼」を含む中編短編 4本

「殺人鬼」・・・語り手である推理小説作家の青年がある日、魅力的な女とであった。

彼女はいったい?語られる女の化けの皮がくるくるとはがれてゆく様がおもしろい。最後も良い意味でそう来たか!と裏切られます。

 

黒蘭姫(くろらんひめ)・・・あるデパートで殺人事件が起こった。犯人は黒蘭姫といわれるいわゆる常連客。病的に万引きをする人の話はたまに聞きますが、ほんとにそういう病気があるんでしょうかね。手癖がわるい、では片づけられませんね。

 

香水心中・・・香水で財をなした化粧品会社の一族の争い。金田一耕助、等々力警部と軽井沢夏のバケーションです。(ほんとに夏のバケーションに誘ってたよ)友情と仕事は混同しないから、ご安心を。とか言ってましたよ!(なんか興奮)

 

百日紅の下にて・・・これ、面白かった。復員したばかりの金田一耕助が訪れたのは戦死した同僚から聞いた事件の現場。犯人の罪悪感をなくすためにという、死んだ男からのプレゼントを渡しに、聞いただけの事件を鮮やかに解き明かす金田一耕助

 

それにしましても、完全に変態が出てきます。光源氏になぞらえて本当に自分好みの女性を作る上げるため、9歳の身寄りのない女の子を引き取ってきて育て、妻にした男の話です。

戦前ならありなの?と思ったけど、金田一耕助も結構引いてた。

 

 

支那扇の女・・・袖口を血で濡らし、錯乱した女が家から飛び出してきた・・・こんな光景から始まるこの話は、犯人ぽい人がいく人も出てきます。

あまりの怪しい人の多さに、一周回って「まさかあの誠実で好感が持てるあの人が?」とまで疑いましたが、ハズれました。

 

女の決闘・・・こちらもまさかの犯人の話。女の決闘?太宰治にそんな話あったよね??横溝正史の女の決闘も、そんな気持ちがあるやもしれぬ。と思いました。

ホントいうと、そんなことで殺人を?とも思いましたが。

 

女の決闘

女の決闘