iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に読書録。読み終えた本がこのまま砂のように忘却の彼方に忘れ去られるのが申し訳ないので、書き留める。要は忘れっぽい読者の読書日記。

本屋好きには!「配達あかずきん」

今日は朝から福岡は雨が降っていますが、おかげで少し暖かいようです。

先週末から子供達がRSウィルスというのにノックダウンされていて、おかげで連休はどこにも出られず。

しかし、そのおかげで母は気になっていた3冊を読み倒せました。

配達あかずきん (ミステリ・フロンティア)

著者:大崎 梢

配達あかずきん (ミステリ・フロンティア)

「配達あかずきんちゃん」は去年から、ずっと気になっていた本。

ネットでもじわじわ紹介されていたのです。

本のコピーは

「書店の謎は書店人が解かなきゃ」

内容は、書店でおこるささやかだったりやや物騒だったりする事件の謎を、妙齢お姉さんでワトスン役の杏子さんと、手先は不器用だがホームズ役のアルバイトの多絵ちゃんのコンビが、小さなきっかけからするすると解いてゆきます。

短編集なのですが、表題にもなっている”配達あかずきん”では、

得意先に配達に行く途中に誰かに本にいたずらされた?誰が、何の目的で?

杏子さんと多絵ちゃんの掛け合いもおもしろいし、他の書店員さんのキャラクターもそれぞれいい味でています。

それとこの本の魅力は、本屋のバックヤード事情がよくわかるところ。

例えば、雑誌の付録。挟み込む作業は全部本屋さんがやらなくちゃならないそうです。

このあたり、「暴れん坊本屋さん by久世番子」が面白かった人(私だ)には超おススメ。

暴れん坊本屋さん (1) (Un poco essay comics)

著者:久世 番子

暴れん坊本屋さん (1) (Un poco essay comics)

とおもったら、なんと番子さんがコミック化してました。

(ノベライズじゃなくて、じゃなくてコミカライズって言うのかしら?)

配達あかずきん (WINGS COMICS 成風堂書店事件メモ 1)

著者:久世 番子,大崎 梢

配達あかずきん (WINGS COMICS 成風堂書店事件メモ 1)

メガネをかけているのが杏子さんで、”秀でたおでこ”が多絵ちゃんだと思われます。

この本、北森薫さんや加納朋子さんが好きな人はきっと好きだと思いますよ。

続編も出ています。

晩夏に捧ぐ<成風堂書店事件メモ・出張編> (ミステリ・フロンティア)

晩夏に捧ぐ<成風堂書店事件メモ・出張編> (ミステリ・フロンティア)

著者:大崎 梢

晩夏に捧ぐ<成風堂書店事件メモ・出張編> (ミステリ・フロンティア)   こちらは、長編。

  夏の長野に探偵の腕を見込んで読み出された京子さんと多絵ちゃん。

  数十年前の事件の謎を、何のてらいもなく解く多絵ちゃんにほれぼれ。

  

サイン会はいかが?―成風堂書店事件メモ (ミステリ・フロンティア 32)

サイン会はいかが?―成風堂書店事件メモ (ミステリ・フロンティア 32)

著者:大崎 梢

サイン会はいかが?―成風堂書店事件メモ (ミステリ・フロンティア 32)   こちらは、短編5本。

  中でも”取り寄せトラップ”は面白かったなぁ。

  こんな手の込んだことをする犯人っているのかしら~

  本のタイトルを利用したトラップを犯人は仕掛けようとするのですが、利用された本屋には運の悪いことに「本屋名探偵の多絵ちゃん」がいたのです。犯人は手痛いしっぺ返しを食らいます。

表題の”サイン会はいかが?”では、謎解きもさることながら店長のキャラが爆発。

うーん、本屋の店長さんは一風変わった人が多いのかしら?

大学時代のバイト先の本屋店長は、いっぷうどころではなかったけど。

(今思えば、バイト全員本名を知らないし、レジからお小遣いをくれるし、いなくなるし、すごい人だった・・・)

あー、ネットの本屋もいいけれどリアル本屋はほんとに魅力的。

読み終わると本屋に行きたくなりますよ~