「からくりからくさ」をこの間よんで、とてもおもしろかったので今度は、その続編ともいえる「りかさん」をよんでみました。
このお話は、「からくり・・・」にもでてくる蓉子さんの子どもの時のお話。こちらでは「ようこちゃん」となっています。
内容は、誕生日プレゼントに「リカちゃん人形」をおばあちゃんにリクエストしたようこちゃん。ところが届いたのは「りか」と言う名前の市松人形。
人形用の立派な箱膳や着物といっしょに、おばあちゃんから送られた手紙には「りかさん」とのつきあい方が書いてあります。
一緒に朝ご飯を食べたり、話しかけたりしているとようこちゃんはりかさんが話をする人形であることがわかりました。
りかさんと一緒にいると、ほかの人形達の話も聞こえはじめ、人形が見てきた人間達のドラマも見えるようになったのでした。だから、自分のうちの雛人形やお友達のうちの雛人形など、語られて語られて大変。しかし、断片的なことしか話さないため、肝心なことがゆっくりとしかわからないのです。
アビーという人形は、アメリカから送られてきた事。戦時中に「訓練」と称して無惨に竹槍でずたずたにされ火を付けられたことなどをようこにつたえます。
児童文学、ファンタジーという括りで思わず読み過ごしてしまいそうですが、なかなか深い!
とくに、「からくりからくさ」にでてくるマーガレットの母?祖母?の挿話などもありよく練られたストーリーにうっとり。
戦争のお話になるとは思っても見なかったけれど、「からくりからくさ」とは合わせて読みたい(アマゾン風)!