1985年に出版されたこの本は、多くの親子に読み次がれたのでしょう、図書館で出会った時はぼろぼろになっていました。
読み聞かせしながら涙がでてこまってしまった本。ぜひひろく読んでほしい。
先天性四肢障害のさちこに、お母さんは言います。
<「さちこはね、おかあさんのおなかなの中で、はじめ、小さな小さな 命のつぶだったの。
その 命のつぶが だんだん 大きくなって、 手や 足や 心臓ができて、人間の体になっていくの。
でも さちこは そのときに、おなかの中でけがをしてしまって、ゆびだけどうしても できなかったの。
どうしておなかの中でけがなんかしてしまうのか、まだだれにも わからないの。」(原文はすべてひらがな)>
さちこは、幼稚園で残酷な友達の言葉に怒り、そしておびえます、でもお父さんの
「さちこの手はつなぐと元気が出てくるまほうの手」だよという言葉や、おともだちのあきらくん、ようちえんのセンセイ、たくさんの人の励ましで、また幼稚園に通えるようになります。
娘は、さっちゃんには指がない、ということが、最初は理解できなかったらしく、
ずっとグーにしてるの?固く固くグーにしてるの?
などといっていましたが、
何回か読むうちに判ってきたみたいです。何か思うところがあったらしく、何度もよんでくれとせがまれます。
絵は、「おしいれのぼうけん」のたばたせいいちさん。表紙の顔はちょっと怖いけど中のさっちゃんはかわいいですよ~
さっちゃんの まほうのて
posted with 簡単リンクくん at 2007. 3.31