一番最初のバムとケロを見たときは正直あまりかわいいとは思いませんでした。
と・こ・ろ・が、この本のすごさは多分周知の事実だと思いますが、とにかく徐々に夢中になってくる絵本です。
この本の伝染力はほとんど病気に近くて、うちに来てこの本をみたお母さんがた半数くらいは「うちも買っちゃった~」となります。
アクリル絵の具のマットな感じに、こまかく丁寧描き込まれた本、インテリアが素敵という声もよく効きます。
ですが、なんと言っても一番の魅力はちょこちょこと小さく描かれたストーリーを感じるキャラたち。
おじぎちゃんにやめぴと、名前もふるっていますが、それだけではなく「うちに帰ったガラゴ」にでてくるこみみさんや、こみみさんが持ってくるおなべカバーの布地(!)「バムとケロのさむいあさ」でねずみさんが無くしたやかんを購入している。などなど、さらりとてんこ盛りに盛り込まれていて探すのが楽しい!!
購入して一年以上経ちますがいまだに発見がある楽しい絵本であります。子供も大好きだけれどはっきり言って母の方がはまっています。
内容は、月に一度のお買い物の日、ケロちゃんはめずらしく早起きをして朝ごはんをつくってくれる。
市場はたくさんの店がでて大盛況、あれこれ買ってお昼ご飯をたべて、大満足でみんなでおうちに帰ります。
次の日の朝、ケロちゃんは「どうしても」といって買ったそこがぼこぼこの古いフライパンで、楽しいカエル模様のパンケーキを焼いてくれました。
それにしても、バムとケロの関係って何なのかしら。
最初は、「親子みたいな関係か」それにしては犬とカエルだし(ガラコの中にケロちゃん誕生秘話みたいなのもあるし)・・・甥と姪みたいな関係?いろいろ考えていたのですがこの間解決しました(自分の中で)。
この二人は夫婦なのだ~!!バムが夫でケロちゃんが妻。奔放な妻に手を焼きつつかいがいしく世話を焼く夫。ようやくなんだがしっくり来ました。愛が無ければあんないたずらっ子のケロちゃんとは暮らせないということです。
なぜ親子愛だとピンと来ないのか?きっと私の中にある親子関係から行儀しつけがすっぽり抜けているからではないかな。あくまで私がそう思うだけで作者の島田ゆかさんには別の腹つもりがあるとは思うのですが。
文渓堂 (1999.2)
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