iCHi's diary~本は読みたし、はかどらず~

主に忘れっぽい私の読書録。最近はもっぱらAudibleで聞く読書

近藤ようこ

「兄帰る」残された者たちの物語

近藤ようこの「兄帰る」を読んだ。 タイトルに反して、兄は帰って来ないのだ。なんてこったい! 結婚式の直前に花嫁の前から失踪した功一が、3年後物言わぬ人として帰ってきた。 捨てられた理由が判らず、怒りをぶつける先がないまま3年間も引きずっていたフ…

『雪夜の告白』美しすぎる母親は呪いである

近藤ようこの「雪夜の告白」を読んだ。 先日、旅先の古本屋で見つけて連れてきたうちの一冊である。 美しい母を持つ娘は、それだけで呪われることがある。 「雪夜の告白」は、美醜についての物語であり、母と娘、娘と父の関係についての物語でもある。 近藤…

「妖霊星」好きすぎて呪❤のはなし。

近藤ようこの「妖霊星」を読んだ。 説経「しんとく丸」+「愛護の若」を一つの物語にしたものらしい。 だが残念ながらどっちも知らないので、楽しみも半減だ。(教養大事) ある意味まっさらな気持ちで楽しめたとも言う(ポジティブ) しんとく丸に身毒丸と…

『戦争と一人の女』対岸の火事ではなくなってきたかもしれない

坂口 安吾 (著), 近藤 ようこ (著) の「戦争と一人の女」を読んだ。 無頼派として知られる坂口安吾のこの小説は、実は江口のりこ主演で映画化もされているらしい。 戦争という大きな災難の中で、刹那的に生きようとする女の美しい顔とどこまでもへなちょこな…

ビビビと古本屋巡り

本日は若者垂涎サブカルの街、下北沢に行きまして(お登り)古本屋がたくさんあるって知らなくて、しかも地方ではもはや絶滅した個人経営の古本屋ばかりで、大変テンションがあがった。 いくつか回った本屋さんの中で最後の、古書ビビビで、近藤ようこの大群を…

「ホライズンブルー」水平線に見える希望のようなもの

近藤 ようこの「ホライズンブルー」を読んだ。 母性という言葉の裏側にある重たい現実を、静かな筆致で暴き出す、心に刺さる一冊だった。 母親に愛されず育った長女が、自らも母となり、やがて我が子に暴力をふるってしまう。妹ばかり可愛がる母親。男性にモ…

『たそがれの市 あの世お伽話』-死後の永遠が問いかけるもの

近藤ようこの『たそがれの市 あの世お伽話』を読んだ。 ずっと読みたかったが、先日Kindleで50%還元になっていたことに気づき即買い。 私、近藤ようこ大好きなのでかなり執拗にウォッチしているのだが、この作品が50%還元になるのは初めてかも。 たまに冷…

- 『アカシアの道』が描く、毒親とその呪縛

近藤ようこの「アカシアの道」を読んだ。 一言で言うと「怖い」本だった。 別にお化けや幽霊がでてくるわけではないこの話を、怖いと思う人がどのくらいいるのだろうか。 この話はまさにこじれににこじれた母と娘の物語で、母と息子であればこんなことにはな…

「桜の森の満開の下」桜満開ですね~

坂口安吾原作近藤ようこ漫画の「桜の森の満開の下」を読んだ。 ちょうどこの時期に良い話だ。 近藤ようこは、原作ありの漫画をたくさん書いている。 細い線で描かれる女達はどれも怖いほどの美しさで、白と黒だけで「妖艶」をつくりだしてしまうところが好き…