結城真一郎の「難問の多い料理店」を読んだ。 ゴーストレストランのシェフが安楽椅子探偵として謎を解き明かす?そんな一風変わったミステリー。 ウーバーイーツならぬ「ビーバーイーツ」の配達員が集めてきた情報をもとに、シェフが事件の真相を解き明かす…
宮部みゆきの「魂手形 三島屋変調百物語七之続」を読んだ。 変わり百物語ももう7巻目になったのか~ 表題作「魂手形」の他にも「火焔太鼓」「一途の念」の3つの物語。 「火焔太鼓」は、火の神とされるUMAがでてくるのだけど、わたしのイメージでは、おじゃ…
さあてそろそろブログでも書くか。と寝転がっていた私が身を起こそうとしたら、お腹の下でパキッと破壊音。 なんとまあ、メガネをやってしまった。 外れたとかではなく根元で折れていますなぁ。 一応形ばかりのブログ毎日更新をしてふて寝します。 こんな日…
津村記久子の『ポトスライムの舟』を読んだ。 ユーモアの底に、じっとりと怖さがへばりついているような作品だった。 主人公のナガセは、30歳目前の女性。多くは語られないが、新卒で就職した会社をパワハラで辞め、しばらくの休業を経て工場に勤務している…
平野啓一郎のエッセー『私とは何か ― 個人から分人へ』を読んだ。 「分人」とは、「個人」の対義語のようなニュアンスを持つ、彼の造語である。最初は面食らったものの、読み終えた今では、腑に落ちた。 私たちはよく「本当の私」は内側にあって、対外的には…
中島らもの『今夜すべてのバーで』を読んだ。 中島らものいまさらことを見直した。ずっと“サブカルの人”という漠然としたイメージしかなかったけれど、この作品はヒリヒリとした肌触りの私小説。 読んでいるうちに「ああ、これが“らもワールド”か」と腑に落…
上條 一輝 の「深淵のテレパス」を読んだ。 「このホラーがすごい!2025年」で第1位に選ばれていたことを本屋で知り、これは読まねばと。 物語は、小気味よい先輩社員の晴子さんと、自己評価が低い「僕」、そしてやり手の営業部長・カレンさんの視点で交互に…